【イベントレポ】『南北朝遺文』関東編の勉強会を開催しました!

12月26日にオンラインで開催しました南北朝時代を楽しむ会の研究部『南北朝遺文』関東編の勉強会は、234号文書から輪読を行いました。

234号文書ー建武2年5月2日「湛睿書状」『神奈川県立金沢文庫所属華厳演義抄ニ上纂釈第四紙背文書』
称名寺開山忍性の33回忌に当たり、責任者に性心坊を指名し、その費用に10貫文を用意する事。その行事を寺中・寺外、惣別上下、真俗に関わらず行うようにと、湛睿が如輪御坊に伝えています。

235号文書ー建武2年5月7日「足利尊氏寄進状」『山城慈心院文書』
足利尊氏が清水寺に、相模国糟屋庄豊部郷(神奈川県伊勢原市)内雑色藤五跡田地を一天の太平、武運長久のために寄進。相模国糟屋庄は、後に太田道灌が暗殺される所としても注目されます。

236号文書ー建武2年5月7日「信濃国国宣」『山城大徳寺文書』
大徳寺の所領、信濃国伴野庄(長野県佐久市)が地頭によって濫妨されています。綸旨の案文を大徳寺の開山であり住職の宗峰妙超が提出して、早く濫妨が止めるよう、信濃国の国府が命令を出していますが、再三に渡って安定しない土地です。